水晶峠への行き方。登山ルートは壮絶だった(汗)

皆さん、水晶峠ってご存知ですか?

山梨県の北部にあるマニアックな峠で、その名の通り水晶がザクザクと採れる峠のことです。

以前は、水晶を採ることができたみたいですけど、現在では水晶の採掘は禁止されています。

登山コースとしては、結構ハードな感じでしたが、普通の山登りに飽きてしまった方には、かなり刺激的で面白い場所だと思いますので、今日は山梨県にある水晶峠に行ってきた状況と感想について書きたいと思います。

水晶峠に行こうと思ったきっかけはヒカリゴケ

なぜこんなマイナーな水晶峠に行こうと思ったのか、そのきっかけについてお話ししたいと思います。

水晶峠には廃坑があり、その廃坑の中にはヒカリゴケがいるという情報を入手したからです。

ヒカリゴケとは、準天然記念物と言われている珍しい苔です。

ライトを当てるときれいなエメラルドグリーンに輝きます!

フラッシュ前

フラッシュ後 → わぉー!キレイ!!

この珍しいヒカリゴケを見てみたい!というのが動機でした。

インターネット上に水晶峠に関する情報がほとんど無い!

何かを調べるときには、インターネットで調べるのが今や常識ですけど、この水晶峠の情報、ネット上にあるようでほとんどありません!

ネットで「水晶峠」「ヒカリゴケ」と検索すると、出てくる情報は2003年や2009年位のものでした。

2019年や2020年といった最新の情報を取ることができない状況です。
YouTubeの動画でも1本や2本くらい水晶峠のことがアップロードされていましたけど、それを参考にする位でした。

あまり情報収集できない状況でしたが、とりあえず水晶峠に行ってみました!

水晶峠への入口の場所

水晶峠に行きたい場合、車がないとたどり着くのが困難です!

中央自動車道の勝沼インターチェンジからクリスタルロードと呼ばれる山道を運転して約1時間くらい走った場所に水晶峠に通じる入口があります。

水晶峠への入口は、海抜約2000メートルの高さにあるので、真夏に行ったとしても、地上よりは約8度ほど気温が低く、とても爽やかです。

ちなみに水晶峠の入口となる駐車場には、看板など一切出ていません!

メジャーじゃないので、看板とかないんでしょうね(笑)

さらに言うと、スマートフォンの電波さえ入らない場所にあります。
ですので、事前にきちんと下調べをしないいけません。

あと山の上に登ってしまったら、スマホで情報検索をすることができない状況でした。

なおスマートフォンのGoogle マップ等でナビゲーションを設定して、着く場所は、正しい入口ではありませんのでご注意ください。

今回とてもトリッキーだったのが、Google マップで示された目的地が、駐車場みたいに車が停められるような場所だったんです。

ですので、事前にインターネットで調べていた感じとはちょっと違うなと思いつつも、最初は勘違いして、そこの場所に車を駐車してから、どこかの山道に入っていくものだと思っていたんです。

ただ、どう見ても道路の西側(左側)から登山道に入っていく道があると記憶していたので、おかしいと思いました。

事前に下調べをして、道路の左側に駐車スペースがあることを把握していましたので、やっぱり違うと思い、最初に停車したところから車で200mほど上ったところで、ようやく正しい入口を発見しました。

水晶峠への正しい駐車場は、カーブミラーの柱のところに「アコウの土場」と書かれている駐車スペースになります。

カーブミラーが見えたら、そこに車を駐車する。

「アコウの土場」

ちなみに、8月22日の土曜日に行ってきたのですが、その時は結構雨が降っている状況でした。

さらに「アコウの土場」に着いたのは、午後3時を過ぎていたため、水晶峠まで行ってから戻ってくるまで、かなり時間的に厳しい状況だと思いました。ただ、せっかくここまで来たという思いもあり、それから雨が少し小降りになったので、傘を差しながら水晶峠へ続く登山道へ入りました。

これが登山道入口です。登山じゃなくて、いきなり下山しますけどね(笑)

水晶峠への登山道(往路編)

15:30

駐車できるスペースの奥に林があり、そこが登山道になっています。

林の中に入ると、雨の勢いがかなり和らいで、さらに登山道の地面は杉の葉っぱや枯葉が落ちて、腐葉土のようなふわふわの状態になっているため、雨が降っている状況でも地面がドロドロで滑りやすいという状況ではありませんでした。

まずは、駐車場からどんどん下って行きます。結構急坂です。おそらく50メートルくらいは下るような感じです。登山道はほとんど整備がされておらず、基本的には登山ルートは「今までの登山客が踏み固めて通ったところが登山道」になっているような感じでした。

気軽にハイキングできるような道ではないため、サンダルで歩くような登山道では決してありません。
少なくとも運動靴や長ズボンを履いていかないと、怪我をしてしまうような感じの道です。
ちなみにこの坂はかなり急なため、体力のない方は厳しいと思います。

50mほど下ると、左へ進むことになりますけど、少し進むと、トロッコで水晶を運んでいたと思われる鉄のレールが地面に敷かれています。

このレールがあるところは、平坦になっていて歩きやすかったですが、右側が崖になっており、足を踏み外したら大怪我する(もしくは死ぬ!?)ような感じなので油断はできませんでした!

この平坦な道を、約150mから200mほど進むと行き止まりになるので、右折して川に向かって下りのルートに入ります。

この下りの入口のところから、既に川の音が聞こえていますが、結構な急坂を70メートルほど下っていくと難所の川渡りに挑戦しなければなりません!

かなりプレッシャーのかかる川渡り

16:00

ここまで約30分ほどかかっています。

この川は荒川と呼ばれているみたいですけど、ここの川を渡る時には3つの選択肢があります。

1つは、川にかかっている一番近くの木の橋の上を渡る

2つ目は、靴を脱いで水深の浅いところを選んで川を渡る

3つ目は、石の上をつたって川を渡る

このどれかを選択しなければなりません。
(※この時は、4つ目の選択肢があることに気づきませんでしたが、4つ目は、少し下流にある木の橋を渡ることです)

最も難易度が低いのが、靴を脱いで水深の浅いところを選んで渡ることだと思います。

そして最もプレッシャーがかかるのが、一番近くの木の橋の上を渡ることです。

今回、我々が行ったときには、直径20センチ位の木の橋がありました。

この木の橋を渡るときのプレッシャーは3つありました。

1、雨が降っていて、木の表面がツルツル滑る

2、木の表面に、歩くのにとても厄介な大きな時(とげ)がある。この棘があるために、すり足で移動することはできない状況。

3、木の端は固定されておらず、ぐらぐらする。

4、木の橋がかかっている所の川の流れはかなり急で勢いがあり、さらに水深90センチほどあるため、もし落ちると勢いでその少し下流のところまで流されてほぼ全身ずぶ濡れになる可能性がある。

なんだこれは!!!!

プレッシャーがものすごく半端ありませんでした!!!!!!!

もっと安全に渡れそうな場所を探そうと思ったのですが、既にこの川に来た時点で、16:00。

あまり時間が無かったという焦りもあり、今回はスピード重視で、危険な木の橋渡りに挑戦をしました。

どうやったら安全にこの橋を渡れるか5分ほど考えました…。

木の橋の上に片足を置くと、

雨で表面が濡れているので、ツルツルと滑る感触があるんです。

さらに、この机の下に流れている川の轟音がプレッシャーを高めます。

本能が「この橋を渡ると川へ落ちる」という危険信号を出している状況でした。

ただ考えている時間がなかったので、勇気を振り絞って渡りました。

短い木の橋ですが、トゲが出ているため、最低でも昨日橋の上で3歩は歩く必要があります。

私は勇気を振り絞って左足から机の上に足を置きました!

1歩目、2歩目、3歩目の時にバランスを崩して、しゃがんでしまいました!!

しゃがんだ時に、木の表面に出ている出っ張りに捕まって、何とか堪えて、無事向こう側に渡ることができました!!

この向こう側にある石畳が、非常に滑りやすい表面でツルツルしており、もしこの石の上で滑っててしまった場合も、やはり川へダイブすることになります!


大変厄介なポイントでした💦

川から水晶峠へのルート

川を渡ってから、水晶峠へはまだまだ安心できません!

まともな看板が一切ありませんので、今までの登山者が残してくれたピンクのテープが目印になります。

登山道のようになっている所は分かりやすいのですが、道が無くなって林の中に入るようなところもあり、とにかくこのピンクのテープに沿って歩かないと、間違いなく遭難してしまうような登山道です。

最も厄介だったのが、川から20分ほど歩いたところにある石がゴロゴロと転がっているところでした。

右なのか、まっすぐなのか、左なのか、さっぱり解りません!!

看板がありますけど、正しい方向はどっちなのか判断できないような感じで設置されています。

最初は、よく分からずに、ピンクのテープが見えた右の方向に行ってしまいました。

ただ50メートルほど進むと登りになっており、「金峰山」という看板があったので、間違っていたことに気づき戻りました。
まっすぐ進むにしても、道があるようには思えず、左のほうも少し遠くを見ると、ピンクのテープが見えたため、もしかするとこっちなのかもしれないと思い、分岐点から左の方向へ進みました。

分岐点から約50メーターほど歩くと、右側にピンクのテープがあり、水晶峠への登山口を見つけることができました!!

ここを少し上ると「水晶採掘禁止」の看板があったため、ここが正しいルートだと判断することができました。

ここから10分ほど歩くと、また少し迷いました。

迷ったポイントは、木にピンクのテープがぶら下がっている場所ですが、そこから先がどのようにどのように進めば良いのかわかりませんでした。

進行方向を見ると、ものすごく急な斜面があり、もしかして急斜面を登るのかと思いましたけど、どう考えてもここを登ったら、斜面が崩れて、登れないだろうという感じのところでした。

この急斜面の下を見てみると、白い水晶がかなり落ちていることに気づきました。

この正面の斜面ではないと思い、時間もないので焦りながら周囲を見回していると、左上の木のところにピンクのテープを発見しました。

「ここか!なんだこれは!!」

水晶峠への最終ルートは斜度60度くらいある急坂を上っていく必要があります!

この急坂は、老人や幼児はまず無理だと思います。

木につかまりながら登っていく必要があるので、軍手をつけないと手を怪我する可能性もあります。

結論から言うと、この最後の難所を登ったところにあるのが、水晶峠です。

水晶峠に到着!

16:55

いろいろありましたが、無事、水晶峠に到着することができました。

駐車場から、迷いながら水晶峠までかかった時間は約90分でした。

水晶峠には、「水晶峠」という看板だけあり、特にこれといったものがあるわけではありません。

周りは杉の木だらけのため、景色が良いわけでもありません。

今回私が見たいと思っていた、廃坑の中にあるヒカリゴケですが、水晶峠では廃坑を見つけることもできず、結局、本当にヒカリゴケのある廃坑なんてあるのかどうかという疑念が生まれました(苦笑)

ちなみに、水晶峠で天然の水晶を見たい方は、看板のある峠の所ではなく、水晶峠の看板に辿り着く手前にある急斜面のところに落ちている白い石がすべて水晶です。
ザクザクあります(笑)

水晶峠からの帰路(復路編)

17:15
とりあえずは、水晶峠までたどり着く目標を達成したので、次の目標は、暗くなって遭難する前に駐車場へ戻る事でした(苦笑)

ちょうど今の季節ですと、日の入りは18時30分くらいです。

片道90分かかったので、駐車場に着く頃にちょうど真っ暗になってしまうタイミングです。

途中怪我をしたり、足を捻挫したりして歩けなくなってしまったら、それだけで進行ペースが落ち、真っ暗になって身動きが取れなくなってしまう可能性があります。

しかも、当日は天気が悪く、暗くなるペースがかなり早かった状況でした。

上の写真は明るく撮れていますが、実際は、既にこのくらいの暗さでした。

このような緊迫した状況の中で、転んだり捻挫したりしないように最大限の配慮をしながら、急いで来た道を戻りました。

暗くなってくると、だんだんピンク色が目立たなくなってくるため、テープを見つけることが難しくなります。

そういった焦りもありながら、何とか川までたどり着きました。

帰りの川渡り

とにかく時間がありません!

やっぱり川を渡るためには、あの木の橋を再び渡る必要があります。

帰りは、行きよりも雨の勢いが増しており、川も増水しているような状況でした。

僕は川の流れの勢いと轟音のプレッシャーに耐えながら、橋の手前で呼吸を整えて、木の橋をスムーズに渡れるようなイメージトレーニングをしていました。

帰りは行きよりも向こう岸に着いたときの着地がやりやすいと感じたため、まず1歩目で左足を木の橋の上に置いて、2歩目の右足で木の橋の真ん中で少し跳ねてジャンプすれば、3歩目で左足を対岸の石の上に着地できると思いました。

そして、そのイメージ通り進もうとしたところ事件は起きました!!

2歩目の右足に体重をかけて跳ねようとした瞬間、

木の橋が折れたんです!!

そして右脚から川にドボンと落ちました(;^_^A

その後、左脚も川に入って、両足、ドボンです!

川に落ちたので、木の橋の下に流れている川の水深が90センチであることも分かったんです(笑)

川の水は冷たく、勢いもあったため、軽く流されそうになりましたが、すでに対岸に両手をついていたため、腕の力で体を持ち上げて、なんとか渡りきることができました。

木の橋が折れてしまった原因ですが、おそらくは雨が降って木の橋が水を含んでしまい、柔らかくなって強度が下がっていたんだと思います。

とにかく、両脚はズボンと靴がずぶ濡れで、靴の中は水でタプタプしていました。

こんなトラブルがあり、写真を撮る余裕もなかったので、画像はありません・・・。

不幸中の幸いだったのは、行きではなく、帰りだったことです。
帰路では濡れながらも、行きに川に落ちて濡れなくてラッキーだったなーという思いを噛み締めながら、駐車場に向けて山を登っていきました。

無事駐車場に到着!

18:30

無事駐車場に着きました。

この10分後には、あたりはすっかり真っ黒になりました。

まさに危機一髪です!

スマートフォンのサーチライトがあるので、それで照らしながら歩けば真っ黒な林の中でも歩けないことはないと思いますけど、登山道がきちんと整備されていない水晶峠のような山道では、スマホのライトだけですと目印となるピンクのテープを見つけることが困難なため、遭難する可能性が高まると感じました(汗)

水晶峠の登山ルート まとめ

図を作成しました(笑)クリックすると拡大します!

水晶峠へは、片道で90分、往復で3時間かかります。

夏場といえども遅くても13時には、駐車場から登山道に入ることをお勧めします。

なお、必ず川を渡る必要があるため、肌寒い春先や秋は、冷たい水に入る覚悟が必要ですし、冬場はとてもじゃありませんが、川に入らないルートをなんとか見つけていかないと、水晶峠まではたどり着けないと思います。

それから、かなり山奥なので、雲や鹿といった野生動物に遭遇する可能性も高い登山道です。


冒険好きな方にはたまらないところだと思いましたが、油断しないで登山を行うようにしてください。役に立ったと感じたら、ここをポチっとクリックして応援よろしくお願い致します